ラブ・カクテル
それに、複雑そうに大和は笑った。


「ホントに、そろそろ、、、文也のところに、戻らなきゃ」


そう言って、あたしは再び歩みを踏み出した。


今、大和はどんな顔をしてる?


振り返って、確かめたい。


だけど、確かめたところで、、、


あたしは、どうするんだろう。


また、自分がわからなくなって、、、苦しくなるだけだ。


あたしの手は、何も掴めないんだ。


幸せも、夢も、、、


全部全部、、、ただ、零れ落ちて行くだけ、、、


やっと掴んだ、文也との幸せも、、、


あたしは、、、もうすぐ、手放さなければいけない。


この、あたしは手は、、、じゃ、何なら掴めるのかな?

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