ラブ・カクテル
その後、あたし達は、一度文也の家に寄った。


あたしが泣きはらした目を、冷やすために、、、


そして、2人でカクテルコンクールの会場へと向った。


カクテルコンクールの会場には、まだ時間前だというのに、たくさんの人が居た。


その中には、雑誌や週刊誌の記者たちも居る。


「じゃ、俺、、、こっちだから」


文也は、控え室の方を指差す。


ここから先は、あたしは一緒に行けない。


「うん」

「じゃあな、理沙」


最後の、文也の言葉が、、、なんだか、一生のさよならのような気がした。


歩き出した、文也の背中に、、、


「文也!!」


あたしは引きとめるように、声を掛けた。

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