ラブ・カクテル
あたしの言葉に、文也は振り返る。


「頑張って、取ってきてよ?、、、グランプリ」

「あぁ、約束する」


文也はあたしに、小指を差し出す。


その手に、あたしも自分の小指を絡ませる。


ギュッと、1度お互いに力を込める。


「絶対、他の奴にはやらねぇ」

「うん。、、、それと、、、」


あたしは真っ直ぐに、文也のことを見つめる。


そして、笑顔で、、、


「ありがとう。あたしと、、、出会ってくれて」


そう、後で後悔しないように、、、


あたしは、真っ直ぐに想いを伝えた。


それに照れたような笑みを、文也は見せる。


「俺の、方こそ、、、ありがとう」


文也の言葉と共に離れた、手。


「行ってくる」


そして文也は、再びあたしに背を向け、歩き出した。

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