ラブ・カクテル
「あそこ」


遠藤さんは、まだ見つけられていないあたし達に指差す。


、、、文也。


あたしは少し遠くに見える、文也のことを見つめる。


そして、、、あった。


文也の手に、トロフィーが、、、


「理沙!!」(英語)


エマが、あたしの名を呼ぶ。


「エマ、、、文也、持ってる」(英語)

「何、泣きそうな顔してんのよ」(英語)


エマはあたしの背中をポンッと、優しく叩く。


だって、信じてたけど、、、


本当に、文也は取ってきてくれた。


それが嬉しくて、嬉しくて、、、


あたしの瞳からは、今にも零れ落ちそうな涙が溜まる。


それが零れ落ちないように、あたしはグッと堪えた。

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