ラブ・カクテル
もう、文也の前で涙は見せられない。


今は「おめでとう」って、最高な笑顔を見せなきゃ、、、


そう、自分に言い聞かせた。


それから当麻さんと遠藤さんは文也の元に駆け寄り、予定通り取材を行なう。


そして取材が終わり、みんなはあたしに気を利かせ、文也と2人っきりにしてくれた。


「おめでとう、優勝」


あたしはそう、文也に声を掛ける。


「ありがとう」


文也は、嬉しいそうな笑みを溢す。


このトロフィーは、文也の努力の証の様なモノだ。


「俺、後悔してない。理沙の手を、離したこと」

「、、、そう」

「きっとこの賞を取れたのは、理沙の手を離したからだと思う」


、、、それは、違うよ。

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