ラブ・カクテル
そんな風に、自分が悪いみたいに言わないでよ。


「、、、文也」

『だから、さっさと幸せになれよ』


どうして、、、


どうして最後の、最後まで、、、


文也は、あたしのことばかりなの?


「文也、、、」

『ちゃんと、受け取れよ。最後だから、、、俺が理沙に、こんなことするの』


そう言い、文也はあたしに背を向けた。


遠くに居る文也の背中を、あたしはジッと見つめる。


『悪い、理沙。俺、そろそろ行かないと』


そして、ガラス越しに見えていた文也が動き出す。


『あ。1つ、言い忘れた』

「、、、なに?」

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