ラブ・カクテル
無数の星が、空に輝く。


この空を見て、大和は何を思っているのだろう。


「癖、、、なんだよ。空見んの」


大和は自分に呆れたように、クスッと笑みを溢す。


そんな癖、昔の大和にあっただろうか?


そんなの、あたしは知らない。


あたしと大和が別れてから流れた、たくさんの時間。


その時間に、大和も変わったんだろう。


そして、あたしが知らない大和もたくさんいるんだろう。


「空、好きになったの?」

「わかんねぇ。でも、空だけは何処にでもあるだろ?」


何処にでも、か。


確かに見上げれば、空は何処にでもある。


「だから、見上げたら、、、理沙と繋がってられるんじゃないかと思った」


あたしは、大和のことを見る。


それは、大和も同じで、、、


大和と視線がぶつかる。


そして、大和は苦笑いをした。

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