ラブ・カクテル
そんなことを思っていると、彼と目が合う。


「りさ」


甘く、色っぽい声で呼ばれた。


それだけで、心が体が麻痺してしまう。


あたしは何も答えず、ジッと彼の顔を見る。


「りさ」


そんなあたしに、彼はもう一度、名を呼んだ。


そして、大和はあたしに手を伸ばし、、、


__ギュッ__


あたしのことを、抱き締めた。


「りさ、、、俺の傍に居ろよ」


心細そうな、彼の声が聞こえてくる。


なんだか、凄く彼が弱く見えた。


守ってあげたい、、、なんて、思った。


今日初めて会った、彼のことを、、、


あたしは優しく、彼の頭を撫でた。


「大丈夫だよ」


何が?


自分でもわからないけど、そうな言葉を口にしていた。

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