ひまわり
お菓子作りをしていたら、暗かった雰囲気がパッと明るく変わる。
やっぱりお菓子作りって楽しいな♪

ピンクと黄色のハート型マシュマロ。
ふわふわとしたところが、恋する気持ちみたいで可愛らしい。


本日の部活も無事に終わり、愛実と千沙ちゃんと歩いていた。
マシュマロは袋に入れて鞄の中。

「そいえば!泉谷ってホワイトデーくれたの?」

思い出したように愛実が言う。
私は笑顔でそれに答える。

「朝イチで貰ったよ~♪ビンに入ったキャンディー♪」

貰っキャンディーを思い出すと心が弾んだ。
透明な可愛いビンに詰められた、色とりどりのキャンディー。
バレンタインにクッキーをあげたお返しで遼くんに貰った。

「朝イチって…また朝練ないのに早く登校してたもんね。」

呆れたように愛実が言った。
その通り、遼くんは木曜日で朝練がないのに、早めに登校していました。
クラスの人に見られたくないからって言ってたなぁ

「たくさん作っちゃたお裾分けだったのに、こんなに立派なお返し申し訳ないよねぇ」

なんて心の声をそのまま口にしてしまった。
すると今度は千沙ちゃんまで呆れ顔。

「泉谷くんが不憫…。」

「そろそろ、その天然鈍感どうにかしてあげて…。」

なんのことだか私にはわからず、首をかしげた。
そんな私の肩を愛実がポンポンと叩く。

「はっきり言わない泉谷も悪いけど…私には結麻が小悪魔に見えるよ。」

それだけ言って先を歩き出した。
私が小悪魔・・・?
ホントにワケわかんないー!!
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