ひまわり
「ごめーん!お待たせ!!」

しばらくして、颯人くんの声が聞こえてきた。
駅の方から走ってくる人の姿。
近づいて気づいた、颯人くんの隣で一緒にこちらへ向かってきた人。

颯人くんの隣にいたのは・・・森くんだった。

「伸也?」

隣でポツリと遼くんが呟いた。
森くんがいることに驚いている様子。

「森くんが来るって遼くんも知らなかったの?」

「…あぁ。昨日も部活で顔合わせてるけど、言ってなかった。」

知らなかったんじゃ驚くか・・・
でも、何で森くんが一緒なの?
颯人くんは千沙ちゃんと同じ5組で、森くんは1組。
部活もサッカーとバスケで違うし、二人が関わるところってなくない?

そんなことを悶々と考えていると、颯人くんと森くんが私たちのところに到着した。
チラッと千沙ちゃんを見ると、照れ臭そうに愛実の後ろに隠れている。
分かりやすいところが、千沙ちゃんの可愛いところ♪

「遅くなってごめん!」

手を合わせて謝るの颯人くん。
千沙ちゃんが惚れるだけあって、カッコいい。
その横で笑顔の森くんと視線がぶつかる。
思わずそらしてしまうのは、森くんからのメッセージを昨日返信していないから。

春休みになっても毎日届くんだもん・・・
「二人で遊ぼう」って誘いも来るし、返信が正直めんどくさい

「みんなに言ってなかったけど、こいつ一組の伸也。中学が一緒なんだ。」

颯人くんの言葉で二人の関係がわかった。
中学からの同級生って、私と愛実みたいな感じなのかな。

メンバー全員知ってはいるけど、とりあえず挨拶をし合う。

「じゃあ…全員揃ったし、早速入ろっか!」

遊園地が楽しみで仕方なかった愛実の一言で、チケット売り場へ移動、チケットを購入。
6人で遊園地へ入園した。
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