ひまわり
新しいクラスを確認後、荷物を持って一つ下の階・・・三階へと移動する。
二年二組の教室に愛実と一緒に入ると、見慣れない人がたくさんいた。

愛実と一緒じゃなかったら、知ってる人いないよ~

改めて親友と同じクラスであったことに胸を撫で下ろした。

一緒に新しい教室まで来た遼くんはバスケ部の友達がいたらしく、男子数人と笑い合っていた。

「あ~!!結麻ちゃんと愛実ちゃん!!」

明るい聞き慣れた声に振り向くと、千沙ちゃんが鞄を持って教室に入ってきたところだった。
三人で同じクラスであることを喜んだ。


「はーい。静かにして出席番号順に席について~。出席取ります。」

教室内に声を掛けながら入って来た一人の先生。
どうやらこのクラスの担任になるのは日本史担当の国枝(くにえだ)先生みたい。
三十代前半の男の先生。
若い先生が他にいない上に整った顔をしているから、女子の間で人気がある先生なのだ。

出席を取り終わると、先生の指示に従って、始業式の行われる体育館へ移動。
移動中は三人でお喋りに花を咲かせた。

「颯人くんは理系だからクラス離れちゃったぁ~。」

しょんぼりと千沙ちゃんが呟く。
颯人くんは四組らしい。

体育館では出席番号順に並ぶように言われたけど・・・守る生徒のが少ない。
私も前に千沙ちゃん、後ろに愛実って感じでクラスの列に並んでいた。

ちなみに千沙ちゃんの名字は【藍沢(あいざわ)】
本当は【永峰】と【斎藤】と【藍沢】がまとまって並べるわけがない。
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