ひまわり
バーベキュー後の自由時間。
私はミニ動物園のベンチに一人で座っていた。
愛実と千沙ちゃんは、近くのふれあいコーナーで動物たちと戯れている。

ボーッとしながら考えるのは、バーベキューの時の自分の行動と、頭を巡った思い。

「なんでダメって…思ったんだろう…?」

ポツリ呟く一人言。
全然わからない・・・最近の自分のことが・・・わからない

バーベキューの洗い物をしながら、二人には不可解な行動の理由を話した。
それを真剣に、笑いもせずに聞いてくれた。
「夢で先生を見ることと関係あるのかな?」って不思議そうに考えてくれたの。

はぁ
深くため息をつく。

「一人で何してるの?」

隣を見ると、大野先生がベンチに座ろうとしていた。

「え!?…あの…。」

「藍沢さんと斎藤さんは?」

「あ…そこの、ふれあいコーナーに行ってます。」

ちょっと口ごもりながらの返事。
だって・・・先生が隣に座ってるんだもん。
50㎝の距離だけで、私を見て話しかけてくれてる。

「永峰さんは行かないの?」

「私は…動物が苦手、なので…二人を待ってるんです。」

「そうなんだ~。」

頬が赤くなっていくことを気づかれないように、手で頬を隠す。
・・・待っててラッキーだったかも

「また具合でも悪くなってるのかと思ったよ~。」

「え!?心配させちゃいましたか?ごめんなさい。」

謝っておきながら、先生が心配してくれたことが嬉しかった。

「謝らないでいーよ。大事な生徒ですから♪」

【生徒】

聞いた途端、心がチクリと痛む。
それと同時に・・・心の奥の方がざわついた。
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