私と彼の恋愛理論
「ちょっと、待ってて。」

彼はそう言うと、リビングを出ていった。

すぐに戻ってきた彼の手には、私が少し前に好きだったキャラクターのキーホルダーがぶら下がっていた。

「はは、懐かしい。ユラックマ。」

「お茶のおまけで付いてたんだ。」

少し照れながら言い訳をして、彼はそれを差し出した。

手の中にはキーホルダー。


そして、そこには銀色に輝く鍵がぶら下がっていた。



「まどか、俺と一緒に暮らさないか。」


この人は今日何回私を驚かせて、泣かせれば気が済むのだろう。

「まどかと住もうと思って、借りたんだ、この部屋。」

私は鍵を受け取って、何度も頷く。

「これから先もずっと、まどかと一緒に居たいと思ったから。」

わんわん泣き出した私を彼が抱き寄せる。

「たったこれだけ言うのに4ヶ月もかかるなんて、馬鹿だな、俺。」

照れくさそうに笑う彼は、私をきつく抱きしめていてくれた。
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