桜が散った










あの日から、毎日航といることが当たり前になっていた。





そして、毎日航は私を笑顔をしてくれた。





笑うこと、笑顔を忘れていた私に、笑顔を取り戻してくれた。





私にとって幸せな時間だった。





何より、航といる時の自分は素顔を見せていたと私は思う。





でも、幸せな時間はそう長くは続かない。





春が過ぎれば夏が来る。夏が過ぎれば秋が来る。秋が過ぎれば冬が来る。それと同時にその時々の旬の野菜や果物…。何もかも変わっていく。










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