ダ・イ・エ・ッ・ト
朝の静けさが嘘のように、学校はようやく活気を取り戻してきた頃、



「か~な♪♪」



後ろから美咲が話しかけてきた。



「あっ、おはよう美咲。」



「おはよう♪ねぇねぇ見てこれ♪」



美咲は右の手の薬指にある指輪を見せてきた。



「いいでしょ~??隆ちゃんからもらったんだぁ~♪♪」



キラキラ光る指輪はとても美しく、綺麗だった。



「へぇー…良かったね」



「でしょ~??結婚する約束したんだぁ~♪」



自慢をしながら美咲はくるくる回っている。



美咲は大抵、自慢話から始まるのだ。



私は黙ってその話しを聞く。



「これね、未来の約束っていって、着けてもらったの~♪♪お前が誰にも盗られないようにって♪♪」



「………………。」



「隆ちゃんは誰にもわたさない。もう美咲だけの物だもん♪♪」






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