ダ・イ・エ・ッ・ト
放課後、美咲を隆ちゃんが迎えに来た。


「隆ちゃんっ!!」


美咲が嬉しそうに隆ちゃんに飛び付く。


「美咲、一緒に帰ろう?」


「うんっ!隆ちゃんちょっと待ってて?」


美咲は私の方を向き、

「今日隆ちゃんと帰るから~♪じゃねぇ~ん♪」


と、笑顔で手を振ってきたから、私は手を振り返す。


美咲が消えてから、その手はたらんと、力なく下がる。


騒がしい教室は、私をよけい孤独にさせた。

隆ちゃん……。
今日もかっこよかった……。


隆ちゃんは私の初恋の人。


そして今の私の好きな人でもある。


中学時代、サッカーをしていた隆ちゃんは私には王子様に見えて………。


一目惚れだった。




委員会が同じでよく話しをして、上手くいってたの。



両想いかな?って思っちゃうくらい……。



だけど、ある日突然私のささやかな幸せが消えたの………。






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