臆病者達のボクシング奮闘記(第二話)
「あぁ、俺も綾香に誘われてバスケをする事になったんだよ。でも康平がバスケに出たって役には立たねぇかもよ。……それと、他のクラスでも女バスのメンバーが勧誘してるらしいじゃん」


「実はさぁ……」

 麗奈は事情を説明し始めた。

「最近駅前にケーキバイキングが出来たんだよねぇ。昨日部活が終わった後、来月になったら皆で行こうって話になっちゃってさぁ」


 意表を突かれた表情の康平と健太だが、麗奈は構わず話を続ける。

「そんでさぁ、球技大会って今月二十五日にあるじゃん! 男バスはバスケに参加出来ないけど、女バスは参加できるのよ」


「麗奈さん! オッシャる事が分かんねぇんスけど……」

「結論から話すのって難しいのよ! 健太さんも、将来彼女が欲しいんだったら聞き上手になんなさい。……今、一年は六組あるでしょ! 優勝したクラスのコは、皆のオゴリでケーキを食べれる約束をしちゃったんだよね」

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