臆病者達のボクシング奮闘記(第二話)
ただ、他の返し技を打たせる為のパンチとは明らかに違い、パタパタと上から頭を叩くような感じで打っていた。
「ホラホラどうした? 早く逃げないと試合を止められるぞぉ」
打たれたまま固まってしまう康平に、飯島はお構い無しにミットでパタパタ叩いた。
ようやくカニ歩きをした康平だったが、飯島は歩いて追っかけた。
「勢いよく逃げないとドンドン打たれるからな」
康平が速いカニ歩きを意識し、二メートル半程離れて構え直したところで飯島の追っかけも終わっていた。
「この位離れるまで急いで逃げろよ。相手は今、ラッシュで疲れてんだからホラ反撃だぞ!」
飯島は話しながらもミットで構えた。
飯島は、優しい口調でミットを受けるのだが、彼がラッシュをした時だけは声のトーンが高くなった。
「打たれたくなかったらトットと逃げるんだよ!」
「ホラホラどうした? 早く逃げないと試合を止められるぞぉ」
打たれたまま固まってしまう康平に、飯島はお構い無しにミットでパタパタ叩いた。
ようやくカニ歩きをした康平だったが、飯島は歩いて追っかけた。
「勢いよく逃げないとドンドン打たれるからな」
康平が速いカニ歩きを意識し、二メートル半程離れて構え直したところで飯島の追っかけも終わっていた。
「この位離れるまで急いで逃げろよ。相手は今、ラッシュで疲れてんだからホラ反撃だぞ!」
飯島は話しながらもミットで構えた。
飯島は、優しい口調でミットを受けるのだが、彼がラッシュをした時だけは声のトーンが高くなった。
「打たれたくなかったらトットと逃げるんだよ!」