臆病者達のボクシング奮闘記(第二話)
康平はさっき答えてもらえなかった相談を、もう一度真由にした。
「仮にお金が貯まったとして、買い物する時は真由さんも一緒に買ってくれるんだろ。何を買えばいいか分かんねぇよ」
「甘ったれんじゃないよ!」
急に語気が荒くなった真由に、康平と健太は茫然とした。
「苦労もしないで選んだプレゼントなんて、亜樹さんてコが可哀想だよ」
アグラを組み直して真由は二人を諭すが、その仕草がヤケに男らしい。
「…………」
沈黙する二人に少し同情したのか、真由はヒントを与えた。
「まぁ、あげるとしたら身に付けないものがいいかな」
「え、何で?」健太が訊く。
「身に付ける物だと、プレゼントした人の前で付けていないと気まずいんだよね。その点、部屋に置く物だったら気に入らなければ押し入れにしまっとけばいいからさ」
悪びれもせずに話す真由を見て、「何かズルいね」と康平がボソっと口にした。
「仮にお金が貯まったとして、買い物する時は真由さんも一緒に買ってくれるんだろ。何を買えばいいか分かんねぇよ」
「甘ったれんじゃないよ!」
急に語気が荒くなった真由に、康平と健太は茫然とした。
「苦労もしないで選んだプレゼントなんて、亜樹さんてコが可哀想だよ」
アグラを組み直して真由は二人を諭すが、その仕草がヤケに男らしい。
「…………」
沈黙する二人に少し同情したのか、真由はヒントを与えた。
「まぁ、あげるとしたら身に付けないものがいいかな」
「え、何で?」健太が訊く。
「身に付ける物だと、プレゼントした人の前で付けていないと気まずいんだよね。その点、部屋に置く物だったら気に入らなければ押し入れにしまっとけばいいからさ」
悪びれもせずに話す真由を見て、「何かズルいね」と康平がボソっと口にした。