臆病者達のボクシング奮闘記(第二話)
ケンケンと空気椅子
二日後の金曜日。一年生達が練習する第二体育館には、梅田と飯島がいた。
「今度から二・三年生は土曜日にスパーリングだから、今日から金曜日もお前らに教えるぞ! あいつらは今日、自由練習をやってるよ」
「じ、自由練習って何ですか?」
説明した飯島へ早速白鳥が質問をした。
「自由練習って、お前ら知らなかったっけ? ……最近始めた事なんだが、まぁその名の通り、自由に練習することさ。覚えたい技のシャドーだけでもいいし、休みなしにサンドバッグを打ってもいいし、とにかく好き勝手に練習していい日なんだ。自由練習は一週間に一日だけだがな」
「石山先輩と兵藤先輩は国体前ですよね。大丈夫なんですか?」
今度は康平が疑問をぶつける。
「梅田先生の考えた事なんだが、試合前だからこそ俺はいいと思っている。試合前は思考が狭くなり易いからな。案外遊び感覚でやった方が、身に付けられる技があるかも知れないんだよ。……ただ、これが正しいかどうか俺にも分からねぇぞ」
「今度から二・三年生は土曜日にスパーリングだから、今日から金曜日もお前らに教えるぞ! あいつらは今日、自由練習をやってるよ」
「じ、自由練習って何ですか?」
説明した飯島へ早速白鳥が質問をした。
「自由練習って、お前ら知らなかったっけ? ……最近始めた事なんだが、まぁその名の通り、自由に練習することさ。覚えたい技のシャドーだけでもいいし、休みなしにサンドバッグを打ってもいいし、とにかく好き勝手に練習していい日なんだ。自由練習は一週間に一日だけだがな」
「石山先輩と兵藤先輩は国体前ですよね。大丈夫なんですか?」
今度は康平が疑問をぶつける。
「梅田先生の考えた事なんだが、試合前だからこそ俺はいいと思っている。試合前は思考が狭くなり易いからな。案外遊び感覚でやった方が、身に付けられる技があるかも知れないんだよ。……ただ、これが正しいかどうか俺にも分からねぇぞ」