臆病者達のボクシング奮闘記(第二話)
「何となく分かるような気はするけど」
「別に康平が悩む必要ないよ。さっきも言ったけど、私が勝手にやってる事だからね。……それに康平が『下手』って言ったメンバーは、今までバスケの練習をした事がないだけで、最近結構上達してるんだよ。もちろん君も含めてね」
「そうなんだ。……でも俺、他の三人に悪い事言ってたんかなぁ。……『下手』ってさぁ」
「別に本人の前で言った訳じゃないんでしょ! でも悪いと思ったら、これから言わなければいいのよ」
今度は、言い終わった亜樹がクスリと笑った。
「俺、変な事言ったか?」
「何も変な事は言ってないわ。……ただ康平は、真面目なんだなって思っただけだよ」
「と、とりあえず練習の続きをしようぜ! 六時半になったら、また人が来るんだからさぁ」
「そうね! 真面目な康平君には、こっちもしっかり教えないとね。あ、悪いけどそこのボール頂戴!」
照れている康平を見てもう一度小さく笑った亜樹だったが、ボールを貰った瞬間から彼女も真面目な顔になっていった。
「別に康平が悩む必要ないよ。さっきも言ったけど、私が勝手にやってる事だからね。……それに康平が『下手』って言ったメンバーは、今までバスケの練習をした事がないだけで、最近結構上達してるんだよ。もちろん君も含めてね」
「そうなんだ。……でも俺、他の三人に悪い事言ってたんかなぁ。……『下手』ってさぁ」
「別に本人の前で言った訳じゃないんでしょ! でも悪いと思ったら、これから言わなければいいのよ」
今度は、言い終わった亜樹がクスリと笑った。
「俺、変な事言ったか?」
「何も変な事は言ってないわ。……ただ康平は、真面目なんだなって思っただけだよ」
「と、とりあえず練習の続きをしようぜ! 六時半になったら、また人が来るんだからさぁ」
「そうね! 真面目な康平君には、こっちもしっかり教えないとね。あ、悪いけどそこのボール頂戴!」
照れている康平を見てもう一度小さく笑った亜樹だったが、ボールを貰った瞬間から彼女も真面目な顔になっていった。