臆病者達のボクシング奮闘記(第二話)
「俺もあの試合は見ました。判定までいったら黒木が勝ってもおかしく無い試合でしたよ。……負けたのが余程悔しかったんでしょうね。控え室で一時間位すすり泣きしてましたよ」
兵藤に続き、梅田も話す。
「小さい頃から親父さんに教わっていたらしいからな」
「俺は階級が近いので、県の合宿中に奴と話す機会があったんですが、大崎とは二度と試合したくないって言ってましたよ。確か、県予選で判定までいったのは大崎だけだったよな」
「ひどいッスね! 負けたのは俺ッスよ。僅差の判定で負けたのは悔しいけど、俺だってあんな強いのとは二度とやりたくないッスよ」
石山に話を振られた二年の大崎は、柔軟体操をしながら答えた。黒木から敬遠されているのを聞いた為か、どこかホッとしている表情である。
「黒木は協和高校ですよね。あそこは部員も奴しかいないようですが、どうやって練習しているんですか?」
大崎と柔軟体操をしている二年の森谷が質問した。
兵藤に続き、梅田も話す。
「小さい頃から親父さんに教わっていたらしいからな」
「俺は階級が近いので、県の合宿中に奴と話す機会があったんですが、大崎とは二度と試合したくないって言ってましたよ。確か、県予選で判定までいったのは大崎だけだったよな」
「ひどいッスね! 負けたのは俺ッスよ。僅差の判定で負けたのは悔しいけど、俺だってあんな強いのとは二度とやりたくないッスよ」
石山に話を振られた二年の大崎は、柔軟体操をしながら答えた。黒木から敬遠されているのを聞いた為か、どこかホッとしている表情である。
「黒木は協和高校ですよね。あそこは部員も奴しかいないようですが、どうやって練習しているんですか?」
大崎と柔軟体操をしている二年の森谷が質問した。