臆病者達のボクシング奮闘記(第二話)
 試合は一組リードのまま終盤まで進んでいた。


 終了間際の一組の攻撃。康平が右手を挙げる前に、村田が彼にパスを出す。

 面喰らった康平だが、得点した時のように綺麗なフォームでシュートを放った。

 今度はリングに当たり、大きく左側に弾く。

 たまたま駆け込んでいた村田がジャンプしてボールを掴み、彼女が自らシュートして得点が入った。ここでホイッスルが鳴り、試合が終了した。


 六十七対四十二で、康平がいる一組の勝利になった。

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