臆病者達のボクシング奮闘記(第二話)
練習の成果?
康平は、コートを出ながら村田に訊いた。
「俺さぁ、右手を挙げてなかったけど……村田が見間違えたんだよな?」
「何言ってんのよ! これからは右手を挙げなくてもパスを送るからさぁ、どんどんシュートしてよね」
村田は上機嫌で答えていた。
次のシードである四組にも勝った一組は、五組と六組の勝った方と決勝で対戦する事になった。
昼食を摂りに教室に向かった一組メンバーだったが、廊下で有馬と白鳥の二人とすれ違った。有馬が康平に声を掛ける。
「康平、お前ら決勝なんだってな! じゃあ俺等五組と当たっちまうな」
「あれ、お前らこれから六組と試合なんじゃねぇの?」
「うちらのクラスはバスケ部が四人いるしさぁ……それに俺もいるから楽勝だよ。向こうのバスケ部は、内海さんの妹一人だって聞いてるしよ」
『内海さんの妹』とは、綾香の事である。
「俺さぁ、右手を挙げてなかったけど……村田が見間違えたんだよな?」
「何言ってんのよ! これからは右手を挙げなくてもパスを送るからさぁ、どんどんシュートしてよね」
村田は上機嫌で答えていた。
次のシードである四組にも勝った一組は、五組と六組の勝った方と決勝で対戦する事になった。
昼食を摂りに教室に向かった一組メンバーだったが、廊下で有馬と白鳥の二人とすれ違った。有馬が康平に声を掛ける。
「康平、お前ら決勝なんだってな! じゃあ俺等五組と当たっちまうな」
「あれ、お前らこれから六組と試合なんじゃねぇの?」
「うちらのクラスはバスケ部が四人いるしさぁ……それに俺もいるから楽勝だよ。向こうのバスケ部は、内海さんの妹一人だって聞いてるしよ」
『内海さんの妹』とは、綾香の事である。