臆病者達のボクシング奮闘記(第二話)
次の日、学校は長い全校集会から始まった。
みんなダルそうに整列しながら校長の話を聞いていたが、その後にインターハイ準優勝の石山と兵藤が表彰された。
康平は自分が表彰されたわけでもないのだが、どこか誇らしい気持ちになって拍手をしていた。
「おい康平、昨日見たぜ」
拍手をしている康平に、後ろからコッソリ声を掛けてくる男がいた。
川田というクラスメートで、あまり康平と親しくはないがクラスの中では賑やかなタイプの男だ。
「お前、昨日駅前のデパートで内海と一緒にいたよな。俺も偶然いたんだけどよぉ。いい感じだったじゃねぇか。羨ましいぜ全く」
「あ、いや、それは……」
川田はカラカウ様子でもなく、素直に祝福しているようなので、康平は逆に返答に困ってしまった。
チラっと亜樹を見たが、ずっと後ろに立っていたので、彼は少し安心した。
みんなダルそうに整列しながら校長の話を聞いていたが、その後にインターハイ準優勝の石山と兵藤が表彰された。
康平は自分が表彰されたわけでもないのだが、どこか誇らしい気持ちになって拍手をしていた。
「おい康平、昨日見たぜ」
拍手をしている康平に、後ろからコッソリ声を掛けてくる男がいた。
川田というクラスメートで、あまり康平と親しくはないがクラスの中では賑やかなタイプの男だ。
「お前、昨日駅前のデパートで内海と一緒にいたよな。俺も偶然いたんだけどよぉ。いい感じだったじゃねぇか。羨ましいぜ全く」
「あ、いや、それは……」
川田はカラカウ様子でもなく、素直に祝福しているようなので、康平は逆に返答に困ってしまった。
チラっと亜樹を見たが、ずっと後ろに立っていたので、彼は少し安心した。