臆病者達のボクシング奮闘記(第二話)
形式練習で散々な目にあった康平と健太だが、練習の帰り電車から降りてコンビニの前にいた。
二人は部活が終わる度に駅前のコンビニでジュースを買って飲み、古本屋で立ち読みをするのが日課だった。
部活が終わった直後はワザと少ししか水を飲まず、電車の中でも喉が乾くのをグッと我慢する。
そして、駅前のコンビニで安くて大きいパックのジュースを買って一気に飲み干す。
冷たいジュースが体に染みわたる快感は堪えられないものだ。
部活で遊べない夏休みをおくる康平と健太が考えた、ささやかに幸福を感じるイベントだ。
ただこの日は康平がコンビニに入ろうとしない。
健太が不思議そうな顔をして訊ねる。
「康平どうした? ジュース買わねぇのか」
二人は部活が終わる度に駅前のコンビニでジュースを買って飲み、古本屋で立ち読みをするのが日課だった。
部活が終わった直後はワザと少ししか水を飲まず、電車の中でも喉が乾くのをグッと我慢する。
そして、駅前のコンビニで安くて大きいパックのジュースを買って一気に飲み干す。
冷たいジュースが体に染みわたる快感は堪えられないものだ。
部活で遊べない夏休みをおくる康平と健太が考えた、ささやかに幸福を感じるイベントだ。
ただこの日は康平がコンビニに入ろうとしない。
健太が不思議そうな顔をして訊ねる。
「康平どうした? ジュース買わねぇのか」