臆病者達のボクシング奮闘記(第二話)
康平が歯切れの悪い口調で答えた。
「カ、カネが足りねぇんだよ」
「お前、ジュース代は毎日貰ってるんじゃなかったっけ?」
「貰ってるけどさぁ、……誕生日プレゼントの金がネェんだよ!」
健太は、二週間程前に亜樹の誕生日を自分が勝手に聞き出した事を思い出す。
「あぁ、あれね。でも亜樹は無理しなくていいって言ってたんじゃねぇの?」
「そうは言ってもな、……日頃助けられてんし、……第一お前が本人の前で誕生日を訊くからだぞ」
康平はシドロモドロだったが、最後は一気に捲し立てた。
「そういう康平の生真面目なところは僕も好きなんだよねぇ。……今から家に来いよ。姉ちゃんもいるからさ。ちょっと相談してみようぜ」
反省した態度こそないが、健太なりに責任を感じているようである。
「カ、カネが足りねぇんだよ」
「お前、ジュース代は毎日貰ってるんじゃなかったっけ?」
「貰ってるけどさぁ、……誕生日プレゼントの金がネェんだよ!」
健太は、二週間程前に亜樹の誕生日を自分が勝手に聞き出した事を思い出す。
「あぁ、あれね。でも亜樹は無理しなくていいって言ってたんじゃねぇの?」
「そうは言ってもな、……日頃助けられてんし、……第一お前が本人の前で誕生日を訊くからだぞ」
康平はシドロモドロだったが、最後は一気に捲し立てた。
「そういう康平の生真面目なところは僕も好きなんだよねぇ。……今から家に来いよ。姉ちゃんもいるからさ。ちょっと相談してみようぜ」
反省した態度こそないが、健太なりに責任を感じているようである。