ラザガ
きゃぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!
泣き声は大音響となり、森の木々を揺らした。
ドリルは巨大な眼球を潰した。
肉と血液と涙が、勢いよく大量に飛び散り、周囲の木々をなぎ倒してゆく。
耳をふさぎながら策郎が叫ぶ。
「雄介!やめろ!」
「ああ、かわいい泣き声だ。たまらない。あなたもそう感じませんか?」
「無抵抗なガキ相手にだせえことしてんじゃねえよ!!」
「ガキ?あなたはこの馬鹿でかい手首の化け物をガキだって言うんですか?」
「どうでもいいから、早くトドメを刺しやがれ!」
「駄目ですよ。まだ拷問は終わってません」
豊作が無表情に聞く。
「雄介、てめえ、初めからこれがやりたくて、最初の戦いは策郎にやらせてたんだな」
「やだなあ、豊作さんまで怖い顔しちゃって。もっと楽しみましょうよ。こんな化け物の死様なんてなかなか見られませんよ。だからゆっくり時間をかけて鑑賞しないと」
「変態め」
「あなたには言われたくないですよ。娘さんに歪んだ愛情注いじゃってるくせに」
ラザガ残は、もう片方の手のドリルみ回転させ、左目に突き刺した。人面手首は、もはや、悲鳴すらあげれず、ただ全身を痙攣させながら泡をふいていた。