ラザガ
タツミと所員たちは、皆、しばらくの間、ぼうぜんとしていた。
通信モニター越しに、豊作が声をかけてきた。
「おい、所長さんよ……。終わったぞ……」
はっとしてタツミは我に返った。口ごもりながら、答える。
「ご、ご苦労さま。三人共、ラザガの合体を解いて、研究所に帰還してちょうだい」
ラザガ残は分離し、三機のラザガマシンにもどった。
雄介が抑揚の無い声をあげた。
「九島策郎。研究所にもどったら、話があります」
策郎は、静かに答えた。
「ああ、おれもてめえには言いたいことが山ほどある」
豊作は、勝手にしろ、と言わんばかりにあくびをもらした。
三機が研究所の近くまで戻ってきた時だ。
警報が鳴り響いた。