ラザガ
その時、「声」が響きわたった。
はじめまして。八乙女研究所のみなさん。
その「声」は、タツミ、オペレーター達、研究所にいる全ての人間、ラザガのパイロット達、彼等の頭の中に直に入ってきた。
テレパシーだ。
「声」は言葉を続けた。
ぼくの名前はルークス。ジュオームチルドレンのリーダーです。
「ジュオームチルドレンのリーダー?あんな子供が?」
雄介がつぶやく。
「おい、ってことはあれか?あのガキが敵の親玉ってことか?」
策郎は空をにらんだ。
「声」は、少し震えた。
まさか、ヘンリーが殺されるとは思いませんでした。ラザガが……、あのジュオームの怪物がまた産み出されていたなんて……。よくも、よくも友達のヘンリーを、あんなひどい殺し方で……。