*続*先生、甘い診察してください
「……つーか、誰?この人」
彼方も、明らかに警戒心むき出しで智也さんを見てた。
その表情はこころなしか穏やかじゃない。
「この人は……」
「あー、もしかしてお兄さん?確か、お兄さんいるんだったよね?」
「えっと…だから……」
「違うの?……じゃあ、親戚の人か!」
彼氏っていう意見はないの?
「どうも。松井彼方です。あやとは、かなり仲良くさせてもらってます」
私の彼氏……いや、旦那とも知らず、彼方は呑気にあいさつをした。
「あっ…あのね、彼方……」
私が話を切り出した途端、彼方は私の肩に腕を回し、グイっと自分の方に抱き寄せた。