あの頃の君へ
年下くんの甘い罠
ピピピピッ ピピピピッ
んぁ~、もう起きなきゃ。
手を伸ばして目覚まし時計を止めて、ベッドから降り…ようとすると、後ろから腕が伸びてきてそのままベッドへと引き込まれた。
それはまるで羽交い締めされているかの体制。
「んー、もう起きんの……?」
「たっ、拓真っ!?ちょっとあんたソファーで寝るって……」
寝惚けたまま動かない拓真に、私はハッとする。
あ、もしかして彼女とかと間違えてるんじゃないの?
あ、でも拓真ってモテる割には彼女とか興味なさそうだったような?
「みのり温かいから、もうちょっと寝てよ」
ぐいっと本格的に引き込まれ、今度は拓真の足が私に絡まった。
「ちょっと、待って……拓真ってば」
「んー」