あの頃の君へ
弱虫は私
「おい、起きろって」
「ん?あれ、……え!朝!?」
「グッモーニーンみのり」
お風呂上がりにソファーで寝てしまった私を覗き込むようにして、フローリングに座っている拓真。
その笑顔に胸の奥がズキンと音をたてるけど、あくまで平静を装った。
「やばっ、今日はバイト早番なのに!」
「だから起こしてやったろ」
「へ?あ、そうなんだ。ありがとう……ってその服…」
昨日と同じだ。
……そっか、そっかそっか。
「な、なーんだ拓真ったら一人前に朝帰りなんてしちゃって」