brother teacher



そして日は飛びに飛んで体育祭当日。




天気は快晴。


快晴過ぎるくらい快晴。



つまりは暑い!!




そんな中でも校庭は応援や音楽が流れていたりと賑わっている。





「わぁー!今のところうちのクラスが一位キープしてるねー!」


「みんなが頑張ってくれているおかげだな」


「てか穂香ちん?貧血絶賛進行中?」


「うん、もう絶賛されても嬉しくないくらい進行中…」




私は小学生の頃から貧血体質と言われ続け、高校入ってから頻繁に貧血を起こすまでになっていた。


ジリジリと照りつける太陽を恨めるなら恨みたい。


太陽のせいじゃないけど。





「ああ、血が足りない…!」


「咲羽の血、吸う?」




と言って、体操服の首元を薦めてくる。




「…ごめん、つまんない」


「ふざけるとこ間違ってるぞ咲羽」


「ああもう二人ともつーめーたーいー!外はこんなに暑いのに!」


「暑いからこうなってるんだろ穂香は」





とにかく、暑いしだるいし動ける気がしないほど辛い。



やる気だけはあるのにー!


高校生活最後だからって、無理に練習参加し過ぎたかな




「でももう長距離走の収集かかってるよ?参加できないって言ってきてあげよっか?」


「ううん、出る」


「大丈夫なのか?既に倒れそうなのに」


「最後の文化祭だもん、出るって決めたからにはやり遂げたいもん」




小さい頃からクラリネットで腹筋を鍛えていたせいか、長距離走だけは得意だった。



逆に唯一できるスポーツというのがそれくらいのもの。


おかげで毎年運動会やら体育祭では毎回首位をキープしているくらい。


逆に自慢できることといえばこのくらいだよね…!




「よし、辛いだろうけど行ってきな。応援してるから」


「うん、そこまで参加したいならいってらっしゃい!ただーし、無理だけはしちゃダメだからね?」


「七世、咲羽…!ありがとう、いってくる!」








よーしがんばるぞ!!




背中を押してくれた二人の為にも!!





絶対1位になってやるんだから!!





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