あたしはお姉ちゃん、彼は弟。
そしてやっと唇が離れた。


「颯…真…ごめん…ね?あたしこの…キス初めて…だったから…。」


あたしに比べて颯真は年下なのに…うまかったなぁ。


…って何言ってんの!?あたし…!


「夏依のファーストキスって俺?」


…へ!?


「う…ん。」


あたしはうなずきつつ言った。


恥ずかし…。


「やった♪夏依のファーストキスの相手が俺って、かなりテンションあがる!」


本当に喜んでる颯真。


なんか喜んでもらえるってうれしいな♪


あたしもファーストキスの相手が颯真でうれしいし!


颯真と同じようにテンションがあがっていく中で、


…あっ…!


あたしは重要なことに気がついた。


颯真は…ファーストキスの相手あたしじゃないよね…?


慣れてる感じだったし…。


「経験豊富な颯真とは大違いでしょ?」


直接聞くのは勇気がなかったから遠回しに聞いた。


「は!?」


目を大きく見開く颯真。


あたし…変なこと言った!?


「経験豊富?俺が…?」


あれ…?


「だってうまいし…違うの?」


颯真ってモテるだろうから彼女も過去に美紗ちゃん以外にも何人かいるはずだもん。


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