あたしはお姉ちゃん、彼は弟。
「俺…ファーストキスは夏依だから!」


顔を赤めながらも真剣に言った。


あ…あたし!?


うそ…!


「美紗ちゃんは…?」


「美紗とは何もなかったよ…。」


そうだったんだ…。


短期間だったからかな。


「じゃあ他の子は?」


聞かないほうがいいのかもしれないけど、口が勝手に…。


「へ?いねぇけど?」


…えぇ!?


さっきから驚きっぱなしのあたし。


「颯真モテるでしょ!?なのに…なんで!?」


実はあんまりモテないとか…?


「確かに告られるけど…それと彼女がいるってのは別だって。俺、一途だから!」


別なんだ…。


てっきりイコールだと思ってた。


って…あれ?


一途って…自惚れかもだけどもしかしてあたしを…?


「あっ、もちろん夏依にな!」


あたしは一層熱くなる顔に手を当てながら言った。


「あ…ありがと!」


今日は幸せな日だなぁ♪


「ん?どういたしまして!」


満面の笑みで颯真は返してくれた。


あたしは少しして部屋に戻った。


明日…ちゃんとシロを断らないと…。


前に進むためだから…。


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