あたしはお姉ちゃん、彼は弟。
シロはあたしに告白してくれて…


あたしの気持ちも考えてくれて…


そっか。


あの言葉しかないよね…!


「シロ…あたしを想ってくれて本当にありがとう!シロとは付き合えないけど…言ってくれたこと、すごくうれしかった!」


あたしは作り笑いなんかじゃなくて、心からの笑顔を見せた。


この状況で笑顔なんておかしいかもしれない。


でも、あたしがシロのためにできることはこれだけだから…。


「ありがと…夏依。どんな結果であっても夏依の笑顔は見たいと思ってた。だからさ…これからも友達でいてくれるか?」


友達…?


あたしが言おうと思ってたこと、先に言われちゃったね。


「もちろんだよ!あたしも言おうと思ってたんだ♪」


あたしがそう言うと、シロは安心した様子を見せた。


「よかった~!夏依がこれを機に態度変わったらどうしようって思ってたんだよね…。」


シロは友達止まりだけど…あたしには必要な存在だよ?


「今日はありがとな!明日からも…いい友達でいようぜ!」


「うん!あたしこそありがと!また明日ね!」


あたしはシロに別れを告げて公園を出た。


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