あたしはお姉ちゃん、彼は弟。
だめっていうか…ね?


準備を手伝う為に早く来たんだけどなぁ…。


まぁいっか!


「ううん♪お父さんたちが今手続きしてるから終わったら退院できるよ!」


「退院か…。」


颯真はつぶやいた。


「どうかした?」


なんとなく様子が変な気がしたから、あたしは気になって聞いた。


「いや…ただ退院できてよかったなぁって。俺、男の子を助けるのに必死だったんだ…。死ぬかもしれないとは思ったけど、どうしても助けたかった。」


そっか…。


やっぱり颯真は優しい心の持ち主だね。


男の子は今も元気に笑ってるんじゃないかな?


颯真が一生懸命になって助けたんだから…。


もし颯真が助けてなかったら…男の子は…。


「男の子も颯真も生きてる…本当によかったよ…!ね?颯真…?」


あたしは颯真の手を握って言った。


「あぁ…そうだな…!夏依にもまた会えたし♪」


ガラッ━


「颯真、先生たちにあいさつして家に帰ろうか。」


手続きを終えたお父さんたちが来た。


あたしたちは先生や看護師さんにあいさつをして、我が家にまた4人で帰った。


颯真…退院おめでと…!


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