私の好きな人 私を好きな人
講義の合間に、ばったり麻衣に会った。
『あれ、紗耶香、ちょっとやつれてない?』
麻衣に見破られ、私は苦笑する。
『バイクに?』
私たちは、構内のベンチに腰かける。
緑の葉っぱからこぼれる光がキラキラと眩しい。
『うん、乗せてもらったの』
麻衣は丸い目をさらに丸くして私を見つめる。
信じられない、という顔で。
『あの、蒼太先輩の大事なバイクに?命の次に大事なバイクに?』
『…うん』
『あのバイクのために、バイトを始めたって聞いたけど、そのバイクに?』
『…うん』
『それってすごくない!?』
『そう…かな』
麻は急に立ち上がると、
『そうだよー!』
と大きな声を出す。
『ちょっと…麻衣、声がでかいよ』
私は慌てて、麻衣を座らせる。
『いやぁ、すごいね。あの蒼太先輩のバイクに乗るなんて。だって、蒼太先輩の友だちとか先輩でもなかなか乗せてもらえないって聞いたよ』
『そうなんだ…。知らなかった…』
『紗耶香、良かったね』
『うん』
キラキラ、
キラキラ、
光が眩しかった。
『あれ、紗耶香、ちょっとやつれてない?』
麻衣に見破られ、私は苦笑する。
『バイクに?』
私たちは、構内のベンチに腰かける。
緑の葉っぱからこぼれる光がキラキラと眩しい。
『うん、乗せてもらったの』
麻衣は丸い目をさらに丸くして私を見つめる。
信じられない、という顔で。
『あの、蒼太先輩の大事なバイクに?命の次に大事なバイクに?』
『…うん』
『あのバイクのために、バイトを始めたって聞いたけど、そのバイクに?』
『…うん』
『それってすごくない!?』
『そう…かな』
麻は急に立ち上がると、
『そうだよー!』
と大きな声を出す。
『ちょっと…麻衣、声がでかいよ』
私は慌てて、麻衣を座らせる。
『いやぁ、すごいね。あの蒼太先輩のバイクに乗るなんて。だって、蒼太先輩の友だちとか先輩でもなかなか乗せてもらえないって聞いたよ』
『そうなんだ…。知らなかった…』
『紗耶香、良かったね』
『うん』
キラキラ、
キラキラ、
光が眩しかった。