思いよ、とどけ
目が覚めると窓は開いていて、


気持ちのよい風が吹き抜ける…


もうかれこれ夏になってて、セミの声だって聞こえる。


あの日から、学校にはほとんど行ってない。


コンコン…


「はーい」


「あ、和美、気分は?」


「ちょっと息苦しい気がする…」


「オッケ…じゃあ熱はかって」


その間に聴診を受ける。


もう、なれた。
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