思いよ、とどけ
「わ、私っ…………わたっしっ…」


言えないっ


喉に、『狭心症』という言葉が詰まって…


言えない…


「和美…私を頼って?


 誰にだって言わない。


 ごめん、変な乗りで聞いちゃって…


 でもね…和美の親友だから、知りたいの…」


「言うから…


 私ね………


 …………………狭心症なの…
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