思いよ、とどけ
私は言葉を発した瞬間、崩れ落ちた。


涙が伝い、床に落ちる。


水しぶきをあげて、


床を濡らす。


茶色く色が変わる床。


その色が、封筒と重なる。


「和美っ…辛かったね…


 無理矢理聞いてごめんね…」


「ううん、いいの、私が悪いから…」


興奮しすぎなのか?


胸の奥に痛みを感じた。
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