Strawberry DROP 新連載スタート
相変わらず言葉が少なくて、淡々としている

落ち着いてるというのかな・・・同じ同級生に見えないよね・・・

待って

私一緒に帰ろうって言われて、はいって返事しちゃってた

困った顔でおどおどしていると

「ちょっと栞奈」

最初からずっと見ていた美沙が隣でニヤニヤしながら笑っている

「もしかして?」

うんうん、うんうんと私は何度も首を横に振ると

「龍之介さ・・・」

な、何?

「栞奈のことずっと好きだったんだよ」

「・・・そうなんだ・・・え、えっ!」

ずっと好きだった・・・って、えっ?

「入学した時から好きだったの、栞奈のこと」

「知らなかった・・・」

「そりゃ、栞奈は知らないわよ。私だって最近知ったんだから」

「・・・」

入学した時からって・・・私なんにも知らなかった。そして気付かなかった

「それがさ・・・この前突然隼斗に言ったみたいで・・・会わせてほしいってね」

だから会ってみないかって美沙は言ってきたんだね

「付き合うとかじゃなくて自分の気持ちを伝えたいって」

そうなんだ・・・それで駅まで一緒に・・・

「だからさ、無理とは言わないけどちゃんと考えてあげて」

「・・・うん」

そうだね

きっと勇気を出して私に言ったんだよね

そんな龍之介くんの気持ちをあっさりと断れない

龍之介くんの知らない部分をもっと知って、それでどうしても好きになれなかった時は正直に言おう

だから友達としてスタートして、これから龍之介くんを知っていこう

そう考えていた


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