Strawberry DROP 新連載スタート
すべての授業が終わり、帰る準備をして、携帯のバイブを解除した所で

「栞奈」

後ろから美沙に呼ばれ振り向いた

「龍之介待ってるよ」

あっ・・・そうだった。一緒に帰る約束をしていたんだ・・・

朝はあんなにどうしよう、なんて思っていたのに、帰りになると私の頭からすっかり消えかかっていた

「うん」

「頑張って」

頑張ってって・・・

廊下を見渡しが龍之介の姿が見えない

あれ?どこで待っているんだろう

教室を覗いてもいなくて・・・

とりあえず玄関へ行ってみよう

いた。あの長身はたぶん龍之介くん

下駄箱から少し頭がはみ出ている

「ごめんね、待った?」

「いや」

やっぱり無口で、一瞬目が合ったがやっぱり逸らせてしまった

初めて会った時もそう。すぐ目を逸らされたっけ

龍之介くんが歩く一歩後ろに付いて歩く

隣にいるべきなのか・・・と悩んだ結果、とりあえず斜め後ろに・・・

だってやっぱり恥かしい

慣れないことをするというのはこんなに緊張するものなのか



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