Strawberry DROP 新連載スタート
お互い恥ずかしさを隠しながら、目の前にある噴水を黙って見つめていた

「帰ろう」

龍之介くんの言葉に私は頷き、歩き出した龍之介くんの横にそっと行き、隣に並んだ

龍之介くんと付き合ったら、きっと優しくしてくれるんだろうな・・・

そんなことを考えながら駅まで歩く

前みたいに先に歩かず私の歩くスピードに合わせてくれる

そんな小さな優しさがちょっぴり嬉しかったりする

彼、彼女ってこんな気持ちになるんだね

心がポカポカして温かい

ふんわりして気持ちがいい

ちょっと待った

私、すっかり彼女気分になっている

まだ付き合うなんて・・・

我に返り龍之介くんの顔を横目で見てみた

色が白くて、すっと伸びた鼻筋。どこから見ても完璧な龍之介くんがどうして私なんだろう

絶対モテる顔なのに・・・

龍之介くんのタイプを疑ってしまう

「何?」

前を向いたまま龍之介くんが私に問い掛けた

「・・・」

見つめていました

なんて言える訳ないじゃん




< 32 / 50 >

この作品をシェア

pagetop