Strawberry DROP 新連載スタート
「あの光景が目に焼きついてるんだ」

「そんな私なんて・・・」

「いいじゃん。俺がそう思ったんだから」

「・・・」

なんて言葉を返していいのか分からなかった

確かにそう思うのは龍之介くんの自由で・・・

あーん

でも私そんないい女じゃないよ

そこら辺にいるような女なんだから・・・

「行こう」

「う、うん」

涼しげな顔で私を見て微笑んだ龍之介くんの顔は・・・

外灯の灯りのせいか今よりもっと格好良く見えた

また改札口の前まで送ってもらい、私は龍之介くんにお礼を言おうと思った時

「やっぱり付き合ってんだ?」

「・・・ッ」

またしてもこの声は・・・

上條蓮・・・

どうしていつも私の前に現れるのよ・・・

「お似合いじゃん」

上條蓮が言った一言にまたしてもムカムカしてきた

「俺の片思い」

そう龍之介くんは私をかばうかのように言ってくれた

「お前こんないい男ふったのかよ」

何も知らないくせに

そうやってまた人の触れたくない部分に傷を付ける

だから・・・

だから私は・・・

こいつが嫌いなんだ




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