Strawberry DROP 新連載スタート
玄関に入って行くのを確認してから私は歩き出した

もし会ってしまったら?

私が無視してもまた近寄ってきたら?

大丈夫

何もなかったようにしていればいい

外靴を脱ぎ下駄箱にしまい、教室に向かうため階段を登りきった所に・・・

なんでいるのよ

上條蓮が壁に寄り掛かり立っていた

心臓がまた音を立てて、私を焦らす

無視すればいいの

目を合わせなきゃいいの

堂々と前を向き上條蓮がいないものだと考え、通り過ぎようとした時

「昨日は悪かった」

そう言われ胸がキュンとなる

「気にしてないから」

そう言うしかなかった

ほんとはこんなこと言いたくない

素直に好きって言えたらどんなに楽か・・・

「お前泣いてたから」

今もまた泣きそうな自分がいる

少しでも私のこと気に掛けてくれたことが嬉しかった

でもね・・・

あんたには彼女がいる

それが現実なんだ





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