Strawberry DROP 新連載スタート
「ちょっと嫌なことあって、あんたの胸借りただけ。だから気にしないで」

嘘ついてるから・・・

上條蓮の目を見て言えなかった

精一杯の私の演技

だからお願い

もうこれ以上何も言わないで・・・

早くここから脱出しないとまた涙を見られてしまう

体の向きを変え、右足を一歩出した所で

「悲しい顔すんな」

私は腕を掴まれてしまった

振り払おうとして上條蓮を見た時・・・

もうすでに涙が溢れていた

「やだ、なんで涙が・・」・」

必死に目を擦り、涙を拭いているのに次から次と溢れ出す

「来い」

えっ?

そのまま腕を引っ張られ、階段を降りていく

「ちょっと待って」

強引に腕を掴み、私の話しも聞かずにいる

私は小走りになり、転ばないようただ付いて行くしかなかった




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