Strawberry DROP 新連載スタート
授業中、窓際から校庭を眺めていると、あいつの姿を思い出す

私は自分勝手な奴は大嫌い

悪いことを悪いって認めないなんて特に嫌

あの時だってあっちからぶつかって来たのに謝らなかった

それなのにあいつの目が頭に焼き付いている

私は焼き付いているあいつのことを消すため、首を横にブンブンと振って散りばめていた

「何やってんの?」

偶然見ていた美沙が声を出さずに肩を縮め笑っている

「いや、何も・・・」

見られていたことが恥ずかしくなり

「ほら前向いて」

美沙の体を前に向かせ、私は恥ずかしさの余り下を見ていた

授業が終わりみんな一斉に帰る支度を始める

私もカーディガンを羽織り、美沙の席に行くため自分の席を立つ

「川辺」

担任が美沙を呼び、日直の当番だということを言っている

「日直だったの忘れてた。玄関で待ってて」

「うん、わかった」

日誌を書かなきゃいけないのか・・・

私は一人寂しく教室を出て玄関に向かった


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