姫は冷血王子の所有物
「いやー、そっかそっか‥‥。あの姫歌もついに恋か〜‥‥。」
私の質問などスルーして、勝手に話を進める夏実のほっぺを軽く引っ張る。
「一人で語ってないで、ちゃんと説明しなさいよ。」
「いひゃいっ。いひゃいです、姫歌様‥‥。」
「で、なんで私のこれが恋なの?」
「いや、誰がどう聞いても、私の答えになると思うけど‥‥。」
頬をさすりながら、呆れたように私を見据える夏実。
それでも私は全くわからない。